Basketball Diary

バスケコーチのブログです

コンディショニングー試合までにすることは?ー

こんにちは

 

今日は選手からあがった疑問をもとに「試合前の調整」について書いてみたいと思います。

 

最近は選手目線でない記事が続いたので、指導者として、選手としての目線で少し書いてみたいと思います。

 

 

 

 

試合を目前にして、普段通りの状態で練習をできない・・・
そんなことはよくあります。

私の実感としては小学生より、中学生や高校生の方が多いと思います。

緊張、焦り、様々なメンタル的要因が影響しています。

メンタル的な悪影響は選手にとって悪循環を生み出します。

 

この記事では、いい状態で試合に入る!ことを目指して書いてみます。

 

まず、試合前にやらなければいけないこと

1、ベストパフォーマンスを発揮する体づくり

2、チーム戦術の確認

3、個人技術の確認・調整

 

このくらいです。

 

コーチは短期・中期・長期指導目標、計画をもとに選手にこれらを達成してもらうために準備をしています。

長い計画の中で1〜3の項目を網羅し、最終的に調整をしてベストコンディションにもっていきます。

 

 

1、体づくりについて

ベストパフォーマンスはまさに心技体=心と体で発揮されるもの』です。

メンタル面から触れていきます。
日本の育成年代の大会、特に中高生はトーナメント制を採用されていることが多く、運営が比較的に簡単なことから、大体の大会はトーナメント制ですね。

選手は「1試合限りの可能性がある」「負けたらおしまい」というプレッシャーを受けています。

特に引退試合はシビアなもので、試合の組み合わせ、すなわち抽選で勝負が決まってしまうこともあります。

これは避けては通れないプレッシャーというわけです。

 

では、このプレッシャーをどう捉えるか、ですね。

 

もう割り切ってベスト4と当たらなければラッキー!!!これでいいです。
東京都は強いチームがたくさんいますし、学校数もかなりあります。

環境にもよりますが、年間を通じた成績でいえば、格上のチームがたくさんいるでしょうし、トーナメント制なので実力を成績で計る事はできないですよね。
リーグ戦であれば、ある程度のレベルを計ることができます。
なぜかというとそれなりのゲーム数があるし、総当りだからです。

トーナメントの難しさはもう明確で、メンタル面の影響や試合に対しての調整の成功、失敗など実力だけが絡むものではありません。
予期せぬ自体にメンバーが揃ってないことも考えられます。

 

まず、言える事はトーナメント表をみて「相手の方が強いかも」など前評判を考える事自体が余計と言えます。

 

スラムダンクの山王戦・・・

安西先生が何をしたのか、
選手たちが何を思ったのかにヒントってありますよね。

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point
同じカテゴリーの試合において、大きな体格差、環境差、経験値の差、つまり実力差がなければ、どちらが勝ってもおかしくないゲーム展開は可能

 

例として、

NBAの試合を考えてみましょう。
トップレベルの選手たちが集まるNBAで、なんで大差がつくゲームがあるのか?
育成モードのチーム(資金を貯めたり、高額な選手を要さない状態)がトップのチームに惨敗するのはわかります。
レギュラーシーズンを勝ち抜いたチームがその他順位が変わらないチームに、大敗することがありますよね。
これは、相手に合わせた調整の失敗です。調整というよりは修正、ですかね。

じきに修正していって、プレーオフの中で僅差のゲームが続きます。
これが修正です。

戦術がたくさんある競技で、相手に対して有効なバスケットが常にできるか、というのが非常に重要なスポーツです。

相手の状態に合わせて有効な手を出し続けるというのが常に求められるものです。

 

だからこそ、自分のチームの戦術に理解を深めて、状況に応じて繰り出す確認を調整期間にしっかりすべきなんですよね。

 

余談ですが、私が普段子どもによく言っています、
『バスケットは「じゃんけん」だから、相手がパーを出したらチョキをだす。後出しでもいいから!』
そういうことなんです。

戦術には攻略法が必ずあるし、それに対応するか、修正できるかが大切です。
でも、たまにどうしても止められないグーとかあります。
プレーオフセルティックスはヤニスを止めるべく、彼用のディフェンスを敷きましたが、止められませんでしたよね。
そういう事はあります。個の力があれだけチームにハマるともうモンスターです。
チーム作りが成功しています。

 

 

ここで、メンタル面の準備として
・相手を名前で判断しない
・状況に合わせたいいイメージをもつ
・戦術面の準備期間として心にゆとりをもつ

 

 

身体面、いきます。

選手がとってもよく感じる体のパフォーマンスに関しての悪影響、要素、これはもう疲労ですよね。
体が疲れている、脚が重い、動けない、これ本当に疲労なのかな??

体が疲れていない状況ってある意味ないですよね。運動していたら。
疲労が困憊の状態って避けたいと思いますけど、じゃあ普段の練習強度でそこまでもって行けることってあるのかな?と考えてみてください。

 

疲労って、溜まっていくと骨が折れます。
これも色々な条件が重ならないと起こりません。

最悪な状態ってそう言った条件が重ならなければ滅多には起こらないことを念頭に置いて、疲労を軽減することをまず考えていきましょう。

 

まず、脚が重い=栄養不足

以前管理栄養士さんとお話しした時に、ベストパフォーマンスを発揮するための調整で大切な事は?と聞いた時に真っ先に食事だと回答してくださいました。
ハードな練習をした翌日の疲労感って半分くらい栄養不足だったりします。

睡眠って本来それだけの回復効果があります。
栄養不足は睡眠の質を下げる、それだけでなく運動直後のケアを怠ってそのまま実生活に戻り普通に過ごす事は食事不足以上にダメな行為です。

練習が体にどのような影響を及ぼしているかというと、
練習で利益を得ているのは脳みそだけ、と考えましょう。
それも脳を動かすのにはエネルギーが必要です!

さらに体の筋肉たちは損傷を受けます。それを修復することで体って強くなりますよね。練習直後は体はボロッボロです。

損傷を受けた筋肉が修復を行うのに必要なものってなんですか???
ですよね。

血が栄養を運んでいきますよね。
その前に大切な事は、練習直後の損傷部位の熱を取る事であったり、疲労物質のしっかりと血流に乗せてあげる事です。余計なものはいらない、という事です。

だから、怪我をしていなくてもアイシングをしなければいけないのです。

 

クールダウン(有酸素運動・ストレッチング)をしてアイシングが大切です。
翌日を変えます。

さらに、運動後30分以内にプロテインを摂取しなければいけない
プロテインの吸収がもっとも活発な時間、ゴールデンタイムを逃さないためです。
固形物では吸収が遅れるので、まずプロテインを飲む事です。

 

これは試合前でなくても日常でやらなければいけない事ですね。
食事はバランスよく、脂質がそこまで高くならないように摂取をしていく事も忘れてはいけません。

なるべくカップラーメンなどのインスタント食品は避けてバランスの良い食事を心がける。
そして、最初にも触れましたが、睡眠の質をしっかりと良いものにして睡眠を取る。

睡眠を高めることや、疲労の軽減という観点からも入浴に関する記事を書いています。
https://tanimu.hateblo.jp/entry/2019/02/01/005650

こちらをフォローしてもらえると良いかと思います。
ストレッチに関してはこちら↓
https://tanimu.hateblo.jp/entry/2019/01/29/235945

 

試合直前は食べたいものを食べる!!!ということも忘れずに!
でも、人間の体は食べたものでしかできません。
パフォーマンスも同じ!
良いものを食べましょう。

 

 

バスケットの部分について少しお話をします。
練習は普段通りに行っていくことが良いと思います。

試合前に練習をしないのは不安ですよね。
私も同じです。

強度をそこまで落とす必要は基本的にはないと思います。

ただ、練習設定時間とかは急速にしっかり時間を当てられるようにすることや翌日に疲労が残る練習は前日にやらない工夫などが必要ですよね。

週単位でいえば、前日は軽い強度のもの、でOKだと思います。
目的は普段の感覚を失わないためです。

普段しっかりとトレーニングを積んでいれば、練習より試合の方が肉体的にきついことなんてないですよね。
練習が試合のための練習であれば、試合の方が楽です。

前日練習まで普段通りに過ごして、試合前日は確認がメインの雰囲気をしっかりと作る部分や個人個人の技術の確認などにしっかりと当ててあげる、少しだけゲームライクの練習をいれ全体的なパフォーマンスの確認をすれば良いと思います。

 

追い込む時期、そうでない時期は選手に明確に伝えてあげることも指導者の大切な部分ですね。
選手たちが疑問なく、指導者の計画に乗れるようにすることや選手と一緒に計画を作るのは悪くないですね。

ゲームに対する不安を取り除く事は指導者の務めですね。


メンタル面、身体面調整がうまくいったとき、
最高のパフォーマンスが発揮されますよね。
試合中の集中力最高潮に達したとき、ゾーンに入るものです。

 

選手はこの状態をイメージしながら試合前の期間を過ごしてもらえれば良いのではないでしょうか。

 

 

 

まとめ

 

『集中力を高めていく事』

ゲームに対して余計なことを取り除いていくことだと思います。
ネガティブな要素を取り除いていく、ネガティブな要素がない状態がまずベストな状態の基本となっていると考えていきましょう!

メンタル面、身体面でどのような取り組みが必要か、日常からの心がけが必要か、習慣をどのように作って置くべきか、ゲーム直前にできる事は何なのか、一度考えてみて準備をしていく事ですね。

指導者としては、対象の年齢が下がるほど親御さんの領域が多かったり、メンタルの部分では難しさを増します。

工夫が必要であったり、指導者にもチームワークが必要だったり、ゲーム前はとにかく選手も指導者も気を張る時期ですよね。

 

それも全部楽しんでいきましょう!