イチロー選手が教えてくれたこと
今回はイチロー選手の引退会見を受けて、感じたことやイチロー選手が私たちに教えてくれたことを書いていきたいと思います。もちろん私の主観で。
今を生きる子どもたちの多くは、彼がなんとなくすごい人なんだということしか分からないのかなと思います。
私が子ども時代を過ごした時代は、野球ではイチロー選手をはじめ、松井秀喜選手、サッカーでは中田英寿選手、中村俊輔選手など多くの素晴らしいアスリートが活躍していました。多くの生き様を子どもたちに見せてくれたお陰で憧れは目標に変わって、頑張ることができたのではないかなと思います。
私も競技は違えど、イチロー選手には多くのインスピレーションをもらいました。
イチロー選手といえば、
何と言っても継続力ですね。
子どもの頃はお父さんと二人三脚の自主トレーニングを欠かすことがなかった。
漫画『リアル』井上雄彦(集英社)主人公の戸川清春父による名台詞にも取り上げられているように、あのパフォーマンスの裏にはとてつもない練習量があります。
「プロ野球選手になる」
という彼の思いが周りの人を突き動かす原動力になっていたと思います。
子どもの頃から人を魅了する力を持っていたということで、それは彼を作り上げた鍛錬の日々が物語っていると思います。
私もどちらかというとイチロー選手と同じく小学生〜中学生のころは自主練習を毎朝、夕行なっていました。(高校は体育館練習が毎朝ありました)
走り込んだ地元の道、公園は今でも大切な場所です。
完璧なルーティンワークを確立させて、パフォーマンスを維持する能力も世界屈指ですね。私も彼を幼い頃から見させてもらっていて、多くを真似してきました。
ルーティンを崩さないことでパフォーマンスを保つ。これはきっと多くの選手が実践していることですが、イチロー選手はこだわりを持って行うことにその説得力を感じていました。
例えば、シーズンごとに自身のトレーニングを振り返って確認をすることでしっかりとフィードバックをする。この際に、スペシャリストの意見をしっかりと聞くことを意識しているとコメントをしていました。
結果を出していたり、偉業をなしている彼が他者の意見をしっかりとトレーニングに反映して実行に移すことがさらなら飛躍に繋がることはもういうまでもないですよね。
トレーニング内容もイチロー選手から学んでいることも多くあります。
基本的な考え方としてイチロー選手は「体を大きくしてもダメ」と語っています。これは若干今の時代とは逆行する考え方ですが、私はなんとなくその裏側をわかるような気がします。
まず、ベストコンディションを追求することの大切さです。
私もアメリカ留学時は67~69kgくらい体をバルクアップさせていました。アメリカという環境ではそれくらいの体重が必要でしたが、日本に帰ってから求められるプレーとその体重、パフォーマンスはミスマッチしている部分がありました。
バスケットが違えば、プレーも変わってきます。
ベストなコンディションを持っていくにはそれに必要なトレーニングが必要になってきます。環境、求められるプレーに合う体を作っていくことは大切ですよね。
イチロー選手は、確実に塁に出る選手、チームのために安打を打つ選手ですから、そもそも力一杯ボール飛ばす体を作る必要はないし、体が大きいとその分怪我に対するリスクも伴います。
そう言ったところを含めて彼はそう言った考え方を持っているのだなと思います。
あと、特筆すべきは「初動負荷トレーニング」ですね。
以前ブログでも取り上げたトレーニングなのであえてここでは書きませんが、
ベストコンディションを作るトレーニングですね。
考え方やトレーニング内容など多くの理論を学ばせてもらいました。
今のパフォーマンスはかなりイチロー選手が作ってくれていると私は個人的に考えています。
どれも謙虚な人柄とまっすぐな向上心がないとできないですよね。
無駄を徹底的に省くことで、自分にしっかりと時間を費やすことができると言っていましたが、家庭さえも顧みない姿で家庭もそれを全面に応援する、もう素晴らしいとしか言いようがありません。
引退会見で話していた『いろんな人の思いを背負うこと』ってこういうことをいうのだなと思います。
さらに、その多くの人々に最高のパフォーマンスで答え続けた現役人生はもうプロフェッショナルとしか言いようがありません。
人柄については、
色々なエピソードを見てきました。
印象的なのはいつかのWBCでvs韓国の因縁の対決。
連戦の中で相手選手は絶不調だったイチロー選手のプライドを逆撫でにし、イチロー選手は会見ですごい挑発をする。
9回に逆境を跳ね返すイチロー選手の伝説の決勝タイムリー・・・
野球のこと全然分からない当時のサッカー少年だった私でも、震えたのを覚えています。
これが世界で活躍する選手のクオリティなんだ・・・と。
全然打てなかった選手が、あの土壇場で、「言ったことを実現する」ことは簡単なことではないです。実現できることなんてそうないですよね。
あと、勝負飯ですね。
イチロー選手は体調管理、モチベーション管理をかねて遠征先でも奥さんのカレーを食べるというエピソードがあります。
奥さんの愛がたっぷり詰まっているカレーをシーズン中食べ続けるなんていい夫婦だな・・・と思いますが、奥さんはドキュメンタリーの中で「作り置きです。」と。
大量に作って置いておくだけですよ。と・・・。
ドライ!!!!
期待をかけすぎに、陰ながらの応援に徹底するパートナーとの相性も感じます。
先日のリアルスタイルさんとの栄養セミナーでも、試合前は自分の気持ちが乗る食事をとることについてポジティブな意見がありました。
私も試合前はこれ!っていうものがあります。
何もエピソードはないですが、試合前夜はパスタというのは決まっています。
直前にブラックサンダーという時期もありましたね。
自分でリズムを作ることの大切さはイチロー選手から学んだ気がします。
アスリートとして活躍し続けたイチロー選手は、1流がどういうことなのか、その生き様で示してくれたと思います。
コンデイションが悪い時、怪我の時、スランプに陥った時などピンチの時に腐らずに続けること、続けられる人が1流なんだと教えてくれました。
すごいだけでは1流とは言えないですよね。
逆境を跳ね返して、なんども返り咲くことができることが1流なんどと彼は何度も体現しています。
これは、スポーツをしていない人でも同じですよね。
調子のいい時期は誰だって調子がいいし、うまくいきます。
真価を問われるのは、ダメな時、不調な時です。
くすぶって終わるか、逃げ出してしまうかなんてその人次第です。
苦しい時に、いかに取り組めるかは1流でないとできないことだと思いますし、
愛がないとできないです。
何が1流かって、彼の中にある野球愛が超1流だったんだと引退会見を見ていて思いました。
その愛の力が子どもの頃から多くの人々を魅了して、今に至るのだと思います。
子どもたちに伝えるとしたら、自分が好きなことで人に影響を与えられるイチロー選手みたいな大人になってください。と私はいうと思います。
スポーツの価値はいつだって人を魅了してナンボの世界です。
世界を魅了し続けたレンジェンドの背中を見て、これからのスポーツシーンを盛り上げていきたいですね。
イチロー選手、長い現役生活お疲れ様でした!
おまけ