『負けたことあるということががいつか大きな財産になる』
こんにちは
今日は
スラムダンク、山王工業の堂本監督の名言から
記事を書いてみたいと思います。
トーナメントにおいて、
負けないチームというのは文字通り「チャンピオン」・「全国王者」この1チームだけ。
私は逆に負けなかった経験はありません。
大多数の人がそうだと思います。
数多くの「負け」の上に今がある。
どう捉えていくかがすごく重要です。
最近はゲーム中心のシーズンで、
何かと悔やまれるチームの調整やビルディングの観点で振り返りが必要だったり、
指導者としては反省材料も機会も多い時期です。
今年度から高体連、高校バスケをみさせてもらい、新しいところで色々な刺激をもらう毎日です。
そんなところから、育成年代の裾野・ミニバスまで振り返る中でやっぱり大切な「負け」をどうしてゆくか、みたいなところを書いてみます。
存在する勝ちゲームと負けゲーム
私はゲームをまずこの2種類に分けます。
勝ちゲームは文字通り、自分たちのバスケットが出せて、勝ちをつかむことができるゲームで負けゲームはその反対です。
はっきりいって、コーチの仕事は負けゲームをなくすことだと思っています。
ゲームの中は、勝負の連続です。
一歩でも早く、一本でも多く・・・
そんな勝負の連続の中で、試合を決定づけるプレーやチームの頑張り、心の勝負など、勝ちきるために、勝ちを掴むために選手と関わっていくことが大切ですよね。
負けゲームはすなわち、『戦えていない状態』これはメンタル面でもそう、技術面でもそうです。
ミニバスU12では、設立からここまでずっとそんな負けゲームをどうしよう、どうしようと試行錯誤していました。
多分、対象の年齢が下がれば下がるほどにメンタルに対して気を遣う部分で、悩むことも多かったり、具体的にどう心を伸ばせば良いか、など頭をかかえる毎日でした。
中学生も同じで、実力はイーブンなのに「名前で負けてしまう」、「気負ってしまう」ことでゲームの入りで負けスタート、というのが悩みでした。
でも、それって負の連鎖なんですよね。
いいゲームを積み重ねていくことが準備の段階でとても重要で、
勝ちゲームでしっかり負ける経験をしないと選手って伸びていかないんだなって思います。
そこまで持っていく段階で、こんな練習をしよう!とか、工夫をすることはもちろん大切ですよね。
負けてからもまた同じです。
練習が大切、なんてことは誰でもわかっているはずです。
準備のところに少し触れると、
勝ちゲーム展開を作るところで、例えばスクリメージで、
なるべく多くのシチュエーション、ゲーム展開を作ること。
「10分、15点差ビハインド」
どう巻き返していくか、どんなゲーム展開を作っていくかなど
たくさん練習を積んでおかなければいけないです。
逆に勝ち切るシチュエーションであれば、
「5点差ボールキープ」
ミスが許されないシチュエーション、点差を作って逃げ切る形、などなどゲームの終わり方の部分で準備をさせてあげなければいけません。
ゲームの練習と言って、
ただ10分の1Qを流していったり、何点とったら終わりーというので、ほんと王のゲームで大事な瞬間を逃してしまいますよね。
これは、ゲームの入りの練習にすぎなくて、いつも大切なのは結びで、
どんなエンディングを作るか、ということです。
先日の中学、ミニ、高校もそんなところに課題を感じていました。
エンディングは選手や監督が作れないものだと感じています。
ゲームの展開によって左右されるし、何が起こるかわからないです。
その最後の瞬間は選手たちのラストプレーに委ねられます。
これが私がバスケをしているところでの一番の見所、一番価値がある面白い瞬間だと思っていて、私がプレイヤーであれば、絶対にチーム最後のオフェンスは誰にも譲りません。
もちろん、私のせいでチームが負けたことはたくさんあります。
自分のことをそういう選手だと思う以上はその瞬間のために日々の練習をしています。
自分が光る瞬間のために準備をします。
昨日、ミニバスU12のうちのエースは
最後の最後、同点のマイボール、逆転がかかるラストオフェンスでシュートを外したり、フリースローを外したり、トラベリングしたり、最高のシチュエーションで実力不足痛感したはずです。
『最後は俺なんだ!』
その心がある選手は必ず伸びます。
私達コーチは指示はしません。
オンザコートの選手たちが、信頼してラストパスを出しているんです。
この経験を次に繋げることができれば、
彼はもっともっと伸びていくと思います。
ゲームプランを通じて、選手たちの力を最大限引き伸ばした上で、
最後の最後に『さぁどうする!!!!』自分たちの力で切り拓いていきなさい!!!
勝ち取ってきなさい!!!!
そういってあげれれていなかったな、というのが日々の練習での反省です。
この辺り、具体性を欠く声かけになっていたり、
リザーブの選手たちにそういった経験をさせてあげられていなかったこと、
ベンチワークでアシスタントができていなかったことなどが今シーズン半ばまでの反省です。
私自身、
選手としては負けをどう次に繋げる、切り替えて考えてできていましたが、
ミニバスの指導者としては最近できるようになりました。
いつも1週間は負けを引きずって生きてました。
今は違って、
自分に何ができて、選手に何を求めて、どう伸ばして、というのがなんとなくわかってきました。
小学生だからー、と言い訳をすることがないように
しっかりと育んでいきます。
それぞれのカテゴリーに合わせて、
どこまでを教えるか、オーバーコーチングにならないように
次のシーズンを戦っていきたいですよね。
『負けたことあるということががいつか大きな財産になる』
いつかの財産にするために、
毎日を変えていかなければいけないわけです。
積みかさねて、アップグレードしていきます。
まず、負けは指導者へのメッセージ。
勝利至上主義という言葉が好きではなくて、
私は勝ちにはこだわります。が、勝つために手段を選ばないのではく、
最高に価値のあるゲームを作ること、そのゲームをものにすることが育成にとって大切なことだと思っています。
ズルしちゃう人はもっと嫌いです。
私にとって
価値のあるゲームっていうのは、
「人を感動させるゲーム」です。
それが取れたら、最高に気持ちがいい。
勝負の世界だから、
別に負けたっていいです。
こだわりがなければ、感動させるゲームはできないです。
こだわりを追求するプロセスに努力があって、
苦労があって、
人は強くなっていくのだと思っています。
負けが教えてくれること、
私はずっと大切にしたいです。
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