Basketball Diary

バスケコーチのブログです

『縁』

こんばんは。

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「春は出会いの時期であり、同時に別れの時期である」

学生の頃は通過儀礼的なところもありましたが、社会人になってから両方を経験した身としてすっごく感じることがあるこの時期です。


今日は明確に、私の教え子たちに伝えたい事、私がバスケを通じて教えてあげたい事を書きたいと思います。

 

 

 

まずは、私のストーリーテリングです。

私は将来の夢は特にありませんでした。大学に入学する頃には「プロバスケ選手になりたい!」と思っていましたが、当時プロの選手は少なく、bj leagueしかプロと言っている選手はいませんでしたね。実質的には実業団が日本のプロを担っていたと言えます。

 

そこから大学生活を続けているうちに「アメリカに行きたい」とぼんやり描くようになり周囲には遅れて大学三年次(就活で遅れをとるため、避けられがち)で留学をしました。アメリカで過ごすうちに日本の地域に足りないエッセンスのようなものに気づかされ、バスケ界の裾野で頑張ろうと心に決めました。その時に夢ができた!という実感がありました。

 

でも、今になって思うことは、実はその時にもうすでに色々な『縁』と巡り合っていました。バスケ部時代から学童施設でアルバイトをしていました。

きっかけは「人が足りないから呼ばれた」です。
子どもの面倒を見るなんて余裕だ。
その時の自分はその程度でしか考えていませんでしたし、働きながらも子どもと遊んで金がもらえるなんて、と考えていました。

 

子どもの育成に興味を持ったのは、バスケの裾野をなんとかしようと考えたことよりずっと前でした。

 

子どもの生い立ちは人それぞれ違うことや子どもの頃に経験したことが大人になってから影響をすること、またステップを登るにつれて他者からの支援が必要になってしまう子がいること、完全に身体介助が必要な子、集団に紛れて個性を発揮できない子、エネルギーがあるだけで問題児だと言われてしまう子など、様々な環境や子どもと出会いました。

私の最初の仕事は「悪い子の世話」だったのを覚えています。
えぇ、私も悪い子だったので買って出ました。

 

今の世の中の悪い子の定義は少し昔と違います。
定義というか、この「悪」が少し変わってきています。昔の悪は、「正義」の反対で不良です。今の悪は「大人の言う事を聞かない子」だとなんとなく感じています。

 

この私が感じたギャップこそが今の仕事をしている根底にある何かだと思っています。
そんな『縁』が昔ありました。

 

そこから、私は就活をそれなりにして何社か内定を貰うところまで行きましたが、そもそもやりたいことがあるのに、それをできない環境に行ってどうするんだと言う葛藤がありました。

 

大学の指導教授に相談しました。
やりたい事をやればいい。プランがあるならやるべき。面白い。たくさん頑張って成功していろんな社会問題を解決して、基金を作って世の中のために金を使え。Mr.肯定マン、またの名をMr.自己肯定感育むマン(今名付けました)は言ってくださいました。

 

そもそも児童福祉はこれから需要が伸びていく分野だし、法整備も始まったからビジネンスチャンスは来る。これは誰だってわかる事でしたが、難しい。これは間違いありません。子どもの成長を人に任せる訳で、ロクでもない人に子どもは預けられない

 

間違いありません。

 

ここで話は戻りますが、
自分で色々やり始めて、周囲からはもう散々言われました。w

でも、結局いつも救ってくださった、助けてくださったのは『縁』でした。

 

それは恩師が作ってくれた『縁』、仲間が作ってくれた『縁』、親御さんが作ってくださった『縁』たくさんの『縁』に今も救われています。

 

縁は世の中を回しています。
縁ってご褒美なんです。きっと。

 

頑張っている人にやって来るご褒美、だと思っています。

 

「頑張るのは当たり前」

自分の中で頑張っていると思う時期はきっとそうでもなくて、
頑張って、人から評価される時にその褒美をもらえるのだと思っています。

(褒美が全てではないですよ!)

 

アスリートは、この『縁』無くしては活躍できません。
全ては支えてくれる人あっての魅力です。

 

プロになればなるほど、
『縁』の数、すなわちサポーターの数がその選手の魅力です。

 

私も幸せなことに数多くのご家庭に支えていただいています。
学校や区、市の職員さん、地域の皆様があって、私は生きることができています。

 

これは私の魅力だと正直に思っています。
でも同時に、私が学びをやめたら、手を抜いたら、この魅力を失います。

 

一瞬でも手を抜いたらおしまいです。

 

仕事をすると言うこと、プロということはそういうことです。

 

 

子どもに言いたいことは、
『プロになろう』
『縁』と巡り会えるように。

 

まずはプロバスケ選手ではないんです。

プロ小学生プロ中学生でいいんです。

サポートしてくれる大人がついてくれるような子どもになる。

 

それは必ずしもいい子ではないです。

悪くたっていい、でも個性を前面に出して、一生懸命自分を表現すればいい。
間違えたら大人が教えてくれるから、精一杯生きればいい。単純なことです。

 

私は今はほぼフリーで仕事をしているので、
仕事をもらえなくなったら収入は無くなります。

 

仕事がなくなったら死にます。

 

でも、それ以上にシンプルです。

「谷村さんにー」と言っていただける限り生きていけます。

 

仕事ができているのは色々な人から頂いている『縁』のおかげで、
あとはその中で地道に自分が表現したい事を自分の人生で表すだけです。

 

さて、みさなんはどうでしょうか。
自分がやりたい事を周囲のせいにしていないかな?
もらっているサポートに全力で応えているかな?
周りに流されて自分を見失っていないかな?

 

その人の価値は、『縁』の数。
繋がりを大切に、人から学び続けるLearnerであり続けて欲しいと思います。

 

 

今日はそんな私の原点となる人とご一緒していて、ありがたいお話をたくさん聞けたのでブログを書きました。

 

文章だけでなく、私のもとにいてくれる選手にはしっかりと伝えてあげたいと思います。

卒業していった選手たちも、今の環境で精一杯やっているかな?
君たちとの『縁』も私は忘れていません。

 

心から応援しています。