Basketball Diary

バスケコーチのブログです

"好きなことを一生好きでいること"

こんにちは

 

本日は、

好きなことを一生好きでいること

人生の大きなゴールであるということについて書いていきます。

 

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好きを見つけることはまず難しい

 

人生を歩んで行く中で、没頭できるものや人生において最重要事項とも言えるような趣味やアクティビティを見つけることは難しいことです。
でも、見つけた時に人生を豊かにすることは間違いないです。

好きなことに出会う、本当に心から愛する何かを見つけることはどういうことなのでしょうか。

 

まず、新たなものや興味関心をもつ『きっかけ』に巡り会わなければいけません。
きっかけに巡り会うと少なからず刺激を受けてその存在に対する『捉え方』が変わってきます。

 

私はバスケットボールを始めた時は
ただ楽しいという感情しかなかったのを覚えています。

 

というのも、当時はサッカー少年だったので
「バスケなんてダサいスポーツやらないよ!」
って勧誘を断り続けたのを覚えています。

 

でも、やってみると展開がサッカーよりもはるかに早くて、
私にはぴったりの種目でした。
どんな瞬間もただただ楽しかった記憶があります。

 

これが私の中でバスケを愛する『きっかけ』でした。

 

 

好きと嫌いは表裏一体

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好きな感情を抱くと、必ず抱く気持ちが『嫌い』という感情です。
嫌いには必ず『原因』があります。

 

どんなに好きなことでさえも
その原因との巡り会わせで嫌いになってしまう瞬間というものは誰にでもあると思います。

例えば、理想と現実のギャップです。
自分はもっとできるのに、自分は上手なのに、または自分なんてできない。
スポーツは必ず評価を受けて、相対的に比較される環境が常に存在します。
それ以外にもチーム間における環境の差などもあります。
チーム内のトラブルも理想と現実のギャップに生じる問題点、原因になり得ます。

 

好きという感情を抱いた瞬間に『嫌い』になるリスクを背負うのです。

 

 

覚悟の話

 

好きなことを好きなままでい続けるには努力をしなければいけません。
好きということを表現し続けることです。
つまり愛するということはそういったアクションになります。

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真摯に向き合い続けることで表現をする方法もありますし、
好きでいるために欲求のまま探求することでもいいです。
自らを磨き続けて向上を目指して行くことでも構いません。

好きで始まった興味や関心は、何かしらのアクションを生みます。
アクションを生むプロセスには好きでいようとする欲求が存在し、
その欲求を満たすために人は少なからず努力をするのです。

その努力こそが『愛する』ということなのではないかなと思います。

 

愛するためには、何かを失う覚悟をしなければいけません。
何事も同じです。

人はいくつものことを同時に行うことはできません。
体は一つしかありません。

 

私の場合、
バスケットに全てをかけてきた人生で、
人生の多くを体育館で過ごしています。

 

その分、一般的な学生生活や一般的な価値観による生活など
全てを犠牲に払って選択肢を取ってきました。

 

愛するためには、何かを失う覚悟をしなければいけないのです。

 

 

 

"好きなことを好きでい続けることには相当の覚悟が必要だ。"

 

これは私が20歳の時に大学のHCからもらった言葉でした。
アメリカに行きたいと話をした時に、監督の答えは"NO"でした。

 

私は自身の成長のために環境を変える選択肢を取ろうと考えていましたが、
アメリカの壁の高さを知るHCはまず日本で突き詰めていく事を進めて下さいました。

 

それ程に好きな事を好きでい続けることの難しさを知っているのがHCでした。
色々な苦労や経験されているからこそのお言葉であることもたくさん話してくれました。

 

私が覚悟をした瞬間かもしれません。
学生時代ははっきりいって大人にレールを敷いてもらって進学やチーム選びを行ってきましたが、このチャレンジこそ本当に誰の手も借りることができない環境下であり、自身の本質が問われる出来事でした。

 

ビッグチャレンジは、
私をバスケ好きにさせる内容でした。

確かに悩んだ時期やうまくいかない時期はありました。
バスケをすることさえもできない時期もパスを一切もらえない、言葉の壁、色々な問題が一気に降りかかることもありました。

 

でも、愛する覚悟を決めていた私からしたら問題は全くありません。
何かを日本に持ち帰る気持ちでずっと頑張ることができました。

 

 

 

アメリカサイドストーリー

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『愛』という話が出ているので少しだけ、ストーリーテリングをします。

私は、はっきり言って女の子が大好きな少年でした。
でも、「好きな人」っていうのは少し分からなかったし、付き合うとかそういうものもバスケの二の次で、バスケ生活へ支障がでるようであれば、お付き合いしていても即刻お別れをしていました。

特にパフォーマンスにムラがあったり、アップダウンがある時は誰とも連絡をとらなかったり、自分に対する一切の甘さを立つようなスーパーストイック生活、0か100の環境を常に作り続けていました。

その裏側には、2つのことを同時にできない不器用さがあっただけなんですけどね。

 

あともう一点は、
何かに執着することがなかったということ。
バスケ以外は全く眼中にはありませんでした。
でも、可愛い子が好きだから色恋沙汰はたくさんありました。

 

つまり、そのあたりはすごく適当な男でした。

 

アメリカでもそんな調子だろうなと自分でも思っていましたが、
考え方が変わる出来事がありました。

 

単純に表すと
私のバスケに対する愛情と同じものを他人に向ける子と出会ったことです。

 

出会いはパーティー
友達の友達。
それとなく話をしているうちに、バスケを見にきてくれるようになりました。
バスケを見にきたり、食事に行ったりするようになるのをきっかけにお互いの時間をシェアするようになりました。

私は正直そんなにタイプではなかったし、
最初は全然好きでもありませんでした。

 

でもお互いの時間を共有する中で、
彼女の考え方や自分に対する気持ちを受け取るようになり、
惹かれていったのを覚えていますし、多分一生忘れることはないと思います。

 

そして
愛するということに種類はない
ことに気がつきました。

 

バスケットに対する『愛情』も
人に対する『愛情』も
趣味や何かに対する『愛情』も全部等しいことであると学びました。

 

 

 

愛することはやめてはいけない

 

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最初にお話しした、
好きでい続けることは努力をすること、この努力は『愛すること』
これは万物に共通することで人間がしっかり心に止めなければいけないことです。

 

誰に対しても、何に対しても忘れてはいけないことです。

 

日本の人にこういうことをいうとよく
気持ち悪いと言われたり、重いと捉える方もいると思います。
『愛する』というフレーズは少し意味が強すぎる感じがします。

でも、『愛すること』=好きなものを好きでい続けるためにする努力
というとしっくりきませんか?

 

バスケを愛していれば、必然的にうまくなっていきます。
好きでいるだけではダメです。
愛さないとダメ、バスケに対して真摯な努力をしなければいけません。

 

高校の恩師である偉大な先生がよく言っていました。


『バスケットに真摯に向き合って、ひたむきに努力をしなさい』

これはつまりバスケを愛しなさいということで、
先生が私たちを一番に愛していてくれたこと、姿を見せ続けてくれたことは今でも脳裏にやき付いています。

だからこそ、私はコーチングをしています。
自分がもらった愛をバスケを通じて次の世代に授けることだと思っています。

 

そんな私でも
もう少しバスケを愛さないといけないと思っています。
それはプレイヤーとして子どもたちのためにも頑張るタイミングがきたということ、あくまで競技者であることがやめられないのは正直なところで、私を目指してくれている子どもたちのためにも、私はもっとバスケ愛を表現していかなければいけないと強く感じています。

 

 

 

最後に私が伝えたいことは、
育成年代の選手はまだまだ未熟でよくて、でもその中でも自分が好きで始めたことを嫌いになってもいい。けれど、嫌いになった時に好きでいようとする努力をしてほしいです。
その努力はなんでもいいです。練習でもいいし、バスケットの違う側面を見てもいい、観戦側に回ってもいいです。マネージャーになってもいい。
その努力は物事を愛することの練習です。

人は愛されるためにはまず愛さなければいけないのです。

 

バスケットに愛されたかったら、まずバスケットを愛さなければいけない。
好きな人に愛されたかったら、先に自分から愛さないといけないのも同じです。

 

人生は必ずアップダウンがあります。
平坦な人生なんてありません。
ハプニングは起きるし、楽しいこともその分たくさんあります。

愛なくして、人は繋がっていきません。
人は誰かと一緒に生きていかなければいけない生き物ですから、
その上で大切なことはバスケットがちゃんと教えてくれます。

 

常に意識して一流でい続ける必要はないです。
バスケットを愛し続けていたら自然と一流になれるはずです。

 

今、日本のバスケシーンは大きく変化しています。
八村選手をはじめ、新しい日本の担い手が革命を起こしています。

今こそ、皆さんのバスケ愛を発信していくときではないのかなと思います。