繋がっていこうバスケの輪
先日、私が運営しているクラブのシニアカテゴリー(ミニバスの親御さんメイン)のチームが初の練習試合にいきました。
メールにてクラブへお問い合わせをして下さった親御さんが代表を務めていらっしゃるチームでメンバー数も多く、非常に高い熱を持っていらして、とっても良いチームでした!!!!
その活動の中で改めて感じたことを書きたいと思います。
1、競技を支える上での地域色の大切さ
バスケットボールはどんなにいいメンバーに恵まれても、クラブ内もしくはチーム内の活動ではどうしても限界がありますよね。
私が聞いた話では、福岡のバスケットボールシーンは地域をあげた取り組みが数多く、ミニバスから地元高校などのトップレベルまで交流する環境があるとか。
お隣の埼玉県でも、部活動だけでなくクラブチームとしての競技環境の充実はもちろん、クラブチームが高校と積極的に交流を計って一貫した指導や競技者の発掘など多くの取り組みをなさっています。
東京都はどうかな?世田谷区はどうかな?
私の個人的な印象では、まだまだ普及している考え方ではないと思います。
というのも、トップレベルがそういった垣根を超えた活動を行うことはもちろんあります。
でも、地域レベルで行なっているかと言われると、ほぼないのが現状です。
ただ、ここ2年ほどはミニバスと中学の交流を盛んに行わせていただいたりと私の身の周りではたくさんそういった機会を作らせていただいております。
とっても幸せなことです。
では、育成年代にだけ取り組みがなされていればOKか、答えはNOですよね。
これもまた私の経験則ですが、クラブ(一般社会人)カテゴリーこそ狭い、クローズな環境ってないと思います。人の行き来も友人関係やかつてのチームメイトなどのきっかけを伴うものが多く、なかなかクローズな環境だと感じています。
育成年代を支える競技者(親御さんたち)の交流が絶対にこれからの地域を作っていくに違いないと思っているから、その裾野が繋がっていくことが非常に重要なんだと思うんです。
だって、
子どもの成長環境を作ることって大人にしかできないんですよ。
地域性を高めていくことは、絶対に後進の育成にいきてきます。
だから、大人たちはもっと拓けたフラットな環境を作っていくことが大事なんだなとこの間思いました。
ましてや、競技生を追求したい向上心を持った選手こそ、
この根底を支えていく競技者たちがたくさんいることに目を向けていかなければいけないと思うんです。
上手い選手はどうしても自分にとって良い環境を探していきます。
そういうエゴは競技者として大切ですが、何も生み出してはいません。
スポーツを通じて人に幸せを届けるのがアスリートですから、
魅力を通じて自分を伝えていくことがアスリートの使命ですから、
何かを果たせる選手になることがGOOD PLAYERへの道ですよね。
地域レベルで人を魅了できなくて、そこに価値があるのか?
だからこそ、私はこうした地域をつなぐクラブを目指していくことや
このバスケの輪をもっともっと広げてゆければいいなと改めて感じました。
2、世代を超えた活動の価値
スポーツでは、やっぱり年齢による限界値の差みたいなものが顕著に出てきますよね。
そんなものは当たり前で、例えば60歳が20歳で「よーい、どん!」で走ってどっちが勝つか、なんてもう答えはほぼ100%で20歳と答えますよね。
そんなこと誰でもわかります。
でも、そのレースに何を感じるかという部分は人によって違います。
私は絶対に勝ってやると本気で走る60歳、20歳が好きです。
成長のヒントってそこにあるんだなと少し感じました。
自分がどんな環境でもベストを出そうと本気になる姿には、やはり人を惹きつける何かがあります。
スキルの優劣ではありません。
もっと突っ込むと、そこでベストを出そうとする60歳の舞台裏には、20歳を影響させる大きな力があると思います。
何度も言いますが、
世代を超えた活動の価値(得る学び)は成長のヒント
これ、間違えないです。
私のクラブでは、U12、U15にいつも下の子を大切にすることや立場の違う選手を思いやる心、また彼らからどのような存在に見られるかな、など世代を超えた取り組みを行う際にいつも訴えかけています。
幸せなことに、OBをはじめ多くの選手たちは私の訴えに答えてくれる選手が多く、クラブにおいて非常に良い流れを作ってくれています。
実は、今年度のメンバーは少し苦手かなぁなんて思っていましたが、
中3の選手が今日小さい子どもを見つけては、ボールの取り合いなどちょっかいを題してくれてて、
「子ども超かわいい」
って構ってくれているのを見せてくれました。
子どもの面倒を見ることは簡単なことではないし、
興味関心を示してくれることも当たり前なんかではありません。
でも、バスケットが上手な大きいお兄さん、お姉さんに体育館で面倒を見てもらったことはちびっこでさえ忘れるような思い出ではないんです。
小さい未来のバスケ選手からしたら、中学生だって夢のようなスタープレーヤーで
U12の子がU15の子のプレーを見て、
「あの人はシュートが上手」
「あの人はドリブルが上手」
って可愛らしい声でいうんですよ。
家に帰ったら、
「U15のお兄さんと遊んだ」
「一緒に1on1した〜!」
って絶対言うと思うんですよね。
お兄さんお姉さんが身近な目標になって、超えたい壁になって、
でもお兄さんお姉さんもどんどん上手くなっていって、
社会人になったら同じチームでプレーして・・・・
こう言う瞬間を見ると、想像すると、この取り組みはいい取り組みなんだぁって感じさせてくれます。
今までは育成年代にとって、と考えていた取り組みが大人の中で起こる良い影響を感じた活動でした。
私もまだまだ25歳、競技者としてはひよっ子もいいところです。
もっともっと多くの人と関わって、学んで、深めて行ければいいと思います。
対戦相手の方々や多くの方々を魅了できるように、
自分をしっかり持って向き合っていきたいと思いました。
理想的なバスケット地域、世代を超えた交流、この2本柱には積極的に取り組んでいきたいです。